コージーミステリーが好き(4) ミセス・ポリファックス・シリーズ (ドロシー・ギルマン)2021年06月06日

 ミセス・ポリファックスは、60代もだいぶいった未亡人。生活の心配はないけれど、生きていくはりあいもない。どうせなら、人の役に立とうと、いきなりCIAに行った。
 もちろん断られるわけだが、面がわれていないということから、小さな仕事で使われることになる。ばあちゃんのスパイ。この設定自体、荒唐無稽だが、話の筋も結構ご都合主義的なことばかり。だけど、そこは問題じゃないのよ。
 ミセス・ポリファックスには、一昔前のよきアメリカ人のいいところが揃っている。強くて、明るくて、健康。いつもしゃきっと背筋をのばして歩いている。
 会話でも、教訓めいたことや名言は言わない。ただ、健康的な常識や品が感じられるのがよい。あんな風に話せるようになりたいと思ってしまう。

コージーミステリーが好き(5) フロスト警部・シリーズ (R・D・ウィングフィールド)2021年06月06日

 このシリーズは、ロンドン近くの田舎町が背景。警察は人手が足りないので、フロスト警部も殺人、誘拐、窃盗、新人の育成を同時にやらなくてはならない。
 手に余る仕事の末、失敗、失敗、叱責・・・、1日が長い。おまけにこの主人公は、とてもだらしない人物だ。男やもめに蛆がわき、を地でいっている。切れ者でもなく、猥雑なジョークしか言わない。
 それでもわたしが読み続けられるのは、フロストは人をだましたり、上の者におもねったりしないからだ。この人なら、わたしの手を離さないだろう、そう思わせてくれる。
 (このシリーズは、テレビドラマ化されている。でも、そこに出てくるフロストは、いい人すぎる。脚本家はフロストになんの思い入れもなかったのだろう。)

米粉シフォンケーキ2021年06月12日

 近くのスーパーのスイーツ売り場でこれを発見。
 米粉のシフォンケーキ!
 どんなもんだろうと思いつつも、ほくほくしながら買ってきた。
 食べてみると・・・。軽い。本物のシフォンケーキみたい。ほんとに米粉で作ってあるのかと、成分表示を見てしまった。
 リピート決定だけど、レギュラー商品にしてくれるといいなぁ。

連続ダイブ2021年06月12日

一歩踏み出すごとに、ちゃぽっ、ちゃぽっ。
 昼休みにいつも散歩する職場近くの公園。いつも行く池の周りを今日も歩く。
 すると、私の横でいきなり水音。びっくりした。歩いていくと、次々隣で水音がする。 
 何かいるのかなと思って池を見ても何もいない。池の縁に目を移すと、ああ、カメが並んで甲羅干ししていた。

皿洗いのディヴェルティメント2021年06月12日

 夕飯の後の皿洗いは、ちょっと時間がかかる。
 だから、いつからか、スマホに入っている音楽を聴くようになった。「すべてシャッフル」にすると、普段は聴かない曲が出てきて、これが意外と楽しい。
 そうするうちに、もうちょっといい音で聞きたいと思うようになってきた。それで初めてBluetoothスピーカーを購入。
 安物だけど、スマホよりはずっといい音で満足。毎晩聴いている。

これが女の生きる道(1) 高峰秀子 「旅は道づれ アロハ・ハワイ」2021年06月13日

 高峰秀子の映画はほとんど見たことがない。わたしが気づいた頃には、もう女優はやめていたから。でも、エッセイスト・高峰秀子のものは、ほとんど読んでいる。
 代表作と言えば『わたしの渡世日記』になるだろうが、読んでいると苦しくなる。養母との解決できない確執が延々と書かれているからだ。
 書いたものの印象が大きく変わるのは、結婚してからのことをテーマにするようになってからだろう。「旅は道づれ」シリーズは、夫と世界中いろいろな所にいった旅行記。一番好きなのは、ハワイでの生活を書いた「旅は道づれ アロハ・ハワイ」だ。
 アラモアナの近くのマンションに部屋を持っていて、マーケットで食材を買い入れ、料理して夫婦でいただくという毎日。それを記録し、エッセイにまとめていくという仕事。
 前半生の女優生活は人が敷いてくれたレールだったが、後半生の生き方は、この人がつかみとったものだ。わたしはそこに惹かれる。