料理する手には幸せがある(3) 聖者たちの食卓 ― 2021年08月07日

「聖者たちの食卓」は、インドの寺院での炊き出しを取材したドキュメンタリーだ。巡礼の人たちなどを対象に、膨大な数の食事(カレー)が用意される。
朝、芋を掘ってくるなど食材が用意され、人が入れるくらいの大鍋が火にかけられ、数え切れないほどのチャパティが焼かれる。これが毎日、500年続いているという。
この映画は、そのある1日を切り取ったものだ。
数十人のじいさんがビニールシートの周りに座り、ひたすらにんにくの皮をむく。しばらくすると若者がやってきてにんにくのビニールシートを取り上げ、新しいビニールシートを敷く。じいさんたちは、また皮をむき続ける。
となりの数十人のじいさんは、玉ねぎを薄切りにする。それをひたすら続ける。
別のところでは、捏ねあがったチャパティの種を処理している。こちらの人たちは大きな塊から、1個分をちぎってあちらの人に投げ渡す。受け取った人は、生地を丸い形に伸ばす。大きなザルに積みあがった生地を若者が運んでいく。
こうした動きの一つひとつに見とれてしまう。
シェフの人の手さばきは、訓練されたもの。でも、ここにいる人たちのそれは、髭を剃るといった毎日当たり前に行う動きのようだ。修行とか奉仕とかよりもっと自然な繰り返し。そんな強さをどこかに感じる。
朝、芋を掘ってくるなど食材が用意され、人が入れるくらいの大鍋が火にかけられ、数え切れないほどのチャパティが焼かれる。これが毎日、500年続いているという。
この映画は、そのある1日を切り取ったものだ。
数十人のじいさんがビニールシートの周りに座り、ひたすらにんにくの皮をむく。しばらくすると若者がやってきてにんにくのビニールシートを取り上げ、新しいビニールシートを敷く。じいさんたちは、また皮をむき続ける。
となりの数十人のじいさんは、玉ねぎを薄切りにする。それをひたすら続ける。
別のところでは、捏ねあがったチャパティの種を処理している。こちらの人たちは大きな塊から、1個分をちぎってあちらの人に投げ渡す。受け取った人は、生地を丸い形に伸ばす。大きなザルに積みあがった生地を若者が運んでいく。
こうした動きの一つひとつに見とれてしまう。
シェフの人の手さばきは、訓練されたもの。でも、ここにいる人たちのそれは、髭を剃るといった毎日当たり前に行う動きのようだ。修行とか奉仕とかよりもっと自然な繰り返し。そんな強さをどこかに感じる。
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