料理する手には幸せがある (2) マーサの幸せレシピ2021年07月31日

 ドイツ映画「マーサの幸せレシピ」の冒頭には、レストランの料理人たちが仕込み作業をする手元が次々と映る。こういうシーンに見とれてしまう。
 マーサのアシスタントの女性が、料理の下準備をするシーン・・・ジャガイモやニンジンをゆでる、あみじゃくしですくってザルにとる、鍋に入れてソテーする。この人は恐らく、こうした作業を毎日やっているのだろう。この映画では、レストランの職人たちが黙々と様々な作業に従事し、そして料理が生まれていく。美しいシーンだ。
 「今日の料理」では見せるためのクッキングが行われている。映画の料理のシーンも、大局的にみれば見せるために作ってあるわけだが、ハウツーを見せたいわけではない。料理をつくる人たちの、無駄のない動き、何千、何万回も行っている流れのような手つきがあるのだと思う。ストーリーとは別に、そこに惹かれて見てしまう。

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